単元5 族長たちの時代
第七課「大臣になるヨセフ」
大臣になるヨセフ
聖書箇所:創世記39章-41章
主題:神は必要な知恵をお与えになる。
暗唱聖句:ヨブ12:13
【創世記39:1-23】
1節は、厳密に訳せば「さて、ヨセフがエジプトへ連れて行かれたとき」と言うことです(口語訳はそう訳されています)。38章は少し横道にそれていましたが、またヨセフを中心とした物語に戻ってきました。
2節で「彼は幸運な人となり」と言う言葉が出てきますが、「彼は成功した者となり」とも訳せますし、そちらのほうがしっくりくるようにも思います(新共同訳では「彼はうまく事を運んだ。」)。3節の「すべてを成功させてくださる」と同じ言葉が使われています。
7節-18節での誘惑から退けられた後、監獄に入れられてしまいます。
さて、ここでの「監獄」なのですが、原語では「ソハール」と言う言葉ですが、このあたりにしか見られません。元々の意味は「円形の建築物」のようなものです。七十人訳では、「要塞」と訳されています。そのような場所から強制労働に使われていたとも言われています。
【創世記40:1-23】
献酌官(給仕係)と料理官が出てきますが、重要な役人です。
聖書の中には「ネヘミヤ」と言う人が出てきまして、名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。その人も献酌官だったのです。
【創世記41:1-45】
ここで「呪法師」と言う人物が出てきます。名前とは違い、呪文を唱えるようなマジカルな人ではなかったようです。
どちらかと言うと、魔術的なことについて書かれた本についての専門家。と言ったところです。
「彼はひげをそり」と言うのは、単なる身だしなみとだけ日本ではとられがちですが、厳密に言うと、エジプトの礼儀作法に倣ったとみるべきでしょう。世界には、ひげを生やしておいたほうがよい地域、そるべき地域がありますからね。
42節を細かく見て行きましょう。
ヨセフには3つのアイテムが送られます。
「指輪」これは、単なるアクセサリーではありません。新共同訳聖書には「印章のついた指輪」とあるように、王の権威が委譲されていたことを表します。
「(上質の)亜麻布」とは、法廷で着る上着のことです。
「金の首飾り」とは、ご褒美をあらわします。また、この物語よりも後の時代になりますが、セティ一世の時代(紀元前1300年ごろ)には大臣が任官されるときに受け取るものとされていたようです。
ここで、飢饉についてもう一度確認しましょう。
エジプト:水の供給源はナイル川
パレスチナ:水の供給源は降雨
この二つが同時に枯れることはほとんどありませんでした。たとえば創世記12:10には、アブラムが飢饉を避けてエジプトに向かう記事があります。
ヨセフの努力により、エジプトもヤコブの一家も救われることになるのです。